モンテッソーリ教育とは
モンテッソーリ教育とは
モンテッソーリ教育について
モンテッソーリ教育は、マリア・モンテッソーリ(1870~1952)によって考案されました。
マリア・モンテッソーリは、ローマ大学医学部でイタリア初の女性の医学博士号を取得したことで知られていますが、ローマ大学医学部卒業後、ローマ大学付属の精神病院で働くようになったモンテッソーリは、知的障害がある幼児が床に落ちたパンくずで遊ぶ姿を目撃しました。モンテッソーリは、この光景を見た際に幼児が感覚的な刺激を求めることに気づき、指先を動かすおもちゃを与えることで感覚を刺激し、知的障害があっても知的水準を向上させる効果があることを実証しました。
モンテッソーリはこの結果を踏まえて、ローマの貧困層の健常児を対象に適用する機会を得ることになります。そこでもモンテッソーリは期待以上の結果を上げ、保育施設「子どもの家」にて独自の感覚教育法を完成させました。子供たちの知能向上に役立つとされるこの教育法は、後に「モンテッソーリ教育」と名付けられ世界の幼児教育に取り入れられていきます。またこの歴史から、モンテッソーリ教育を実施する施設は「子どもの家」と呼ばれるようになりました。このモンテッソーリの成果から以降、モンテッソーリ教育は現在にまで世界各地で実践されています。
モンテッソーリ教育を受けた著名人
世界140以上もの国に広まっている『モンテッソーリ教育』ですが、モンテッソーリ教育の自発的で子どもの感覚を伸ばす方針が世界をリードする人を何人も輩出しています。
モンテッソーリ教育を受けた著名人としては、将棋の世界で羽生や谷口と言った天才までもが脱帽した若き天才、藤井聡太さんもモンテッソーリ教育を受けていたのは有名なことです。
ほかにも、アンネの日記の著者として知られるアンネ・フランク、そして、アマゾン創立者ジェフ・ベゾス、ウィキペディアの創設者であるジミー・ウェールズ、フェイスブックの創設者マークザッカーバーグ、グーグルの共同創立者セルゲイ・ブリンとラリー・ペイジもモンテッソーリ教育を受けていたといわれています。
セルゲイ・ブリンとラリー・ペイジの2人は、幼い頃に受けたモンテッソーリ教育で、自ら考え、行動すること、疑問に思ったりすることがGoogleの成功につながったと語っています。また、ラリー・ペイジは「決められたルールや学校秩序にとらわれず、世界で何が起きているかを追求し、なにか違うことをしてみようと自分で意欲的に考えるトレーニングになった」と述べています。
モンテッソーリ教育の目的
モンテッソーリ教育の目的は、「自立してて、有能で、責任感と他人への思いやりがあり、一生学び続ける姿勢を持った人間を育てる」ことです。
そのためモンテッソーリ教育では、子供たちが自由に自発的な行動・活動に取り組むことが尊重されます。その際、周囲にいる大人は、子供が好きなように教具を選んで遊べる環境を用意し、好奇心を刺激するような魅力的な教具をそろえ、子供がみずから成長しようとするのを手伝う「援助者」として接することが求められます。
モンテッソーリ教育の5分野
モンテッソーリ教育では次の5つの教育分野が用意されています。
日常生活の練習
子供が「模倣期」と「運動の敏感期」のプロセスをたどるのを利用しながら、自分の体を意志どおりにコントロールする能力を身につけることを促します。
感覚教育
子供は3~6歳の間に五感が著しく発達する特別な時期「感覚の敏感期」があるとされています。これを利用しながら、意識的に感覚器官を使った遊び・練習を実践します。
言語教育
「言語の敏感期」に子供が言語能力を発達させていくのに合わせて、話す、書く、読む、さらに文法や文章構成力を身につけていくのをサポートします。
算数教育
子供が数字、物の大きさ、量などに興味を示す時期は「数の敏感期」と呼ばれます。感覚教具などを使って、数量について手で扱いながら覚えていくよう促していきます。
文化教育
言葉と数以外の、動植物、地理、地学、歴史、道徳(宗教)、音楽、体育、美術などを含む分野の能力を育みます。
モンテッソーリ教育を受けるメリット
モンテッソーリ教育のメリットとしては、さまざまなことが挙げられます。
まず、子どもそれぞれの発達段階や性格に合わせた教育が基本なので、個性が伸ばせることです。また、受け身型ではなく、自分が興味関心を持ったことに取り組むことを重視しているため、情緒が安定し、積極性も身につきます。こういった教育方針からは、自ら考えて解決しようとする姿勢を育むことにもつながり、知ること、学ぶことを楽しめるように、自分の意見もしっかり言える子になります。
他には、数多くの教具を使うので、手先が器用になるといったことも、メリットといえます。
モンテッソーリ教育で使用する教具
モンテッソーリ教育で使用される教具は、形や素材、使い方などが異なるさまざまなものがあります。また家庭用としても販売されており、マードレカーサで購入も可能です。